やはり「いぼ痔」が圧倒多数

痔の患者さんは、いぼ痔が60%、きれ痔が30%、いぼ痔ときれ痔の併発が9%、痔ろうが1%だともいわれています。

主な痔の種類

痔核(いぼ痔)
肛門の周りに集まっている静脈がうっ血を起こして、血管がイボやコブのように膨れ上がってしまったもの。内痔核(※1)と外痔核(※2)がある。
痔裂(切れ痔)
肛門内部の粘膜の表面に亀裂や潰瘍を形成するもの。神経過敏なところだから、小さな傷でも排便時非常に痛みを感じる。その痛みのために、反射的に内括約筋がケイレンを起こすので、ケイレンが続いている間、ずっと痛みが続く。出血を伴うこともあるが量はそれほど多くない。
脱肛(抜け痔)
肛門部の粘膜が、塊となって肛門の外へ飛び出してしまう病気。場合によっては疼痛を伴う。
痔瘻(ぢろう・あな痔)
便の中の細菌(主に大腸菌)が肛門の一部から進入し、炎症を起こし、膿がたまって肛門周囲にトンネルをつくって排膿するもの。いつも分泌物が出て、不快感がある。

※1 歯状線よりも上方にできるもの。普通3~4個、多いときには6~7個のイボができる。この部分は知覚神経がないので痛みは無いが、出血は軽く紙につく程度のこともあれば、ポタポタしたたりおちることもある。

※2 歯状線よりも下、つまり肛門出口の方にできるもの。この部分はもともと皮膚であり、知覚神経が分布しているので、出血だけでなく痛みがある。

主な原因

痔核(イボ痔):大敵は便秘!下痢が続いた場合にも・・・。
人間の直腸肛門部には静脈が網の目のようにたくさん集まっています。この部分は、元来血液の循環が悪く、静脈血がたまりやすいところです。そこへもってきて、なかなか便が出ないとき、私たちは自然にりきみます。その結果、血管に血液が充満してきて広がります。毎日コレが繰り返されると、しまいには血管が膨らみっぱなしになって、元に戻らなくなるわけです。これがいぼ痔です。便秘とは反対に、下痢が続いて肛門部の刺激が過剰になることもよくありません。粘膜面に軽い炎症や充血が起こります。これを繰り返しているうちに、次第にうっ血がひどくなって、ついにはイボ痔が発生してしまうことがあります。便秘・下痢以外に、うっ血をきたし、痔になりやすい原因としては、「長時間の座業」「腹圧が常にかかるような仕事・スポーツ」「妊娠・出産」「腰部の冷え」「刺激性食品のとりすぎ」などがあります。
痔裂(きれ痔)
切れ痔の原因は硬い便です。これを排出する時に、肛門の出口あたりが切れてしまうのです。
脱肛(抜け痔)
肛門は腸管の最終部分ですが、虚弱な体質の方は内臓全体が下垂し、肛門部が外部に抜け出ることがあります。これが脱肛です。分娩・便秘・長時間の運転等がひきがねとなって起こります。
痔瘻(ぢろう・あな痔)
痔ろうは、便の中の細菌が原因です。細菌は、歯状線のデコボコのくぼみから入り込みます。正常な便はここを素通りしていくのですが、下痢便や水便の場合に、ヒョイと入り込んでしまうことがあるのです。

治療に関して

  • 痔は、肛門疾患であるという羞恥心から苦痛を我慢していたり、また、“たかが痔ぐらい”と放っておいたりすると、症状が進んでしまうことがよくあります。私たちが生きていくためには物を食べなければいけない以上、毎日使う肛門ですから、粗末に扱わないようにしましょう。
  • 大半の痔は、特に初期の段階であれば、薬と適切な健康管理で治すことができるのです。
  • 痔の症状が進むと、“手術以外に治す道はない”ということにもなってしまいます。特に痔ろうは細菌で起きるだけに厄介な病気で、多くの場合、膿のモトを取り除いてしまう手術が必要となってしまいます。またイボ痔も放置しすぎて、大きくなりすぎたりすると、お医者様の力が必要となります。

※ 痔による出血は、ほとんどが鮮血(赤色)です。黒っぽい血の場合は、胃腸の方を悪くしている(胃潰瘍とか)の可能性があります。一度お医者様に診てもらって下さい。

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